胡蝶蘭のしっとりとした花びらは、もろい砂糖菓子のよう。
いただく度に、たっぷり見つめてしまう。
…落雁が食べたくなります。

白いちじくとカシューナッツのケーキ。お口の中で、ぷちぷちはじけます。お茶を片手に、もう一切れ。

林檎かな?
と思うほどに身が締まって頼もしや。桃とネクタリンの自然交配から生まれた新顔「ワッサー」。
果肉にはうっすら紅色が散って、きれい。
まずは、丸ごとコンポートにいたします。

8月31日。
わすれてた。
今年は浴衣に触れていない。彼らを纏えるのは、いまのうち。桐箱を開け、一年ぶりのこんにちは。
絞の凸凹のおかげで布が肌につかず離れず、風が通り抜ける。奈良晒の麻帯をきゅっと締め。
あふれる夏を抱く心地。

まめすずの菓子を常設して下さっている、奈良「古書喫茶ちちろ」。 (Click!)
今の世の、漂白されたカフェの有り様とは真逆をひた走る、「すこぶるいいかげん」な喫茶店です。
しかしながら
この、呆とした空間を愛するお客さんも思いのほか、多く。
暑い日も寒い日も、のんびり開店しています。