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さくさく切りゆく林檎のうすさが、指にあたるのも愉しい。
ひたすらに下ごしらえ。紅玉の旬は、一瞬。
米粉で仕上げる、乳製品を使わない林檎ケーキは、この季節のお気に入り。
心身の調子が優れないときでも、口にできる味があります。
そんな折に、ふと思い出していただける菓子であるように。

光の見えぬ毎日だからこそ、一杯のお茶と一切れの菓子は必要なのです。
311の震災の直後に開店した当時を振り返る。
きっとわたしたちは、あれからも青い闇の中のままなのだ。

ゆっくりと座って、さあ、お茶を。




















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14日(月・祝)は通常営業をいたします。
いつものように、いつものお菓子を焼き上げて、のんびりお待ちしておりますね。






















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林檎の始まりは、紅玉から。
赤くて、丸くて、すべすべしていて。薫りも味も、掌にのせた重みもすべて好ましい。
つらさ、くるしさ、さみしさに寄り添い照らす、燈火のような果実。
古今東西の林檎にまつわる説話や詩歌をつらつら読むのすら嬉しい。

きっと、林檎が現れる時節が、心底待ち遠しいから。
長かった夏を見送り、冬支度にむけて刻々と呼吸を整える日々はいとおしい。

しかしながら、豊穣と天災は背中合わせなのありましょうか。
みなさまのお住まいの街は、ご無事でしょうか。
どうか安らかな夜をお過ごしになられますように、奈良より案じております。




















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今日の猫。
嵐が訪れる予兆なのか、ひねもす顔を洗っている。
各々お気に入りの場で、ことさら丁寧に身を拭う。
立派な髭先で気配を受け取り、層雲の厚さまで解るのやも知れぬ。

屋根を打つ雨音が、高くなってきた。