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7年前の今日は、翌月にお店の開業を控え、畳を張り換えていた。
この疊の下には、当時の新聞紙が敷き詰めてある。

記事が、再び陽の目を見る時には、世界はどうなっているのだろう。
何に焦点を当てて、これからを生きてゆけばよいのだろう。
途方に暮れ乍ら、水拭きをしていた。

格子戸越しに見ていた街の冥さを、忘れない。
何も終わってはいない。

ただ、言えるのは、どんなに悲しくとも、どんな土地であれ、温かい一杯のお茶と、一切れのお菓子は必要だということ。
寄り添うものを拵え続ける。それが、わたしの生業だということ。