桜も去り、開店の報を今か今かと待っておられる気配を背にひしひしと感じつつ、本日もひねもす満身創痍の家屋の手入れ。

いましばらく、ご猶予を。

待たれているとは、途方もなく有り難いことなのです。私を支えているのは、皆さまのその御心です。

伸びに伸びた庭木、いざ剪定。

長さ2メートルの鋏を右へ左へ。思い切り良くばっさばっさと切り落とす。普段持て余しぎみの五尺八寸の背丈は大活躍である。猫たちは枝の山に飛び込み遊んでいた。いやあれはお手伝いの気分、きっと。

ようやく、空が広くなった。  目白が飛んでゆく。

さてさて。営業許可をいただかねばなりませぬ。 

古民家は、たいへん。特に台所。道のりは、一歩づつ。

築百年の土壁修繕。      土台は竹組、藁を巻き付けてある。こぼれ落ちる土から麻布の端切れ。

「土だけ塗ると剥がれるから麻布を敷き詰めて塗るんだよ」

ふむふむ。          職人さんを潜って届く百年前の声を聞く。その頃の町並みを思う。人々の表情や匂いや。