満天の桜が舞い落ちると、私の花見は始まる。
咲き誇る豪奢な姿を、心穏やかに愛でることができない。
あからさまな樹木の気に、ただただ圧倒されるのだ。
なんだか酔ったようになってしまい、ふらふらで家路につく。
一片の花びらを、ゆっくりと眺めるのが、身の丈の春と云うこと。
やがて「お別れも、また御縁」という旋律が、頭の中に響いてくる。