過日。
電車を乗り継いで、北へ。
マスターに会いに行く。
毎週のように立ち寄っていも、3年ぶりでも、淡々と常に同じ態度なのである。
佳い珈琲と、食べ物と、アイリッシュ音楽に満ちた小さな空間は、開店35周年。
食堂やら、本屋やら、お菓子屋やパン屋が現れては消えてゆく、賑やかな街。
その一角で今日も、ぽわんと明かりは灯る。
始めることは、案外に容易い。
続ける姿に、器量があらわれるのだから。
変わらずに、居てくれることの有り難さよ。
そんな場処を糧に、日々を紡ぐ。