御年90歳の切明千枝子さん。昨年6月に、74年前の広島の有様を話すために、まめすずにいらしてくださいました。          

朗らかで、可愛らしい千枝子さん。珈琲が大好き(しかも濃い目)。      夕飯時には、麦酒を盃に一杯。ころころとよく笑う。若いころの姿が透けて見えるよう。広島弁でいう「おちゃっぴい」な乙女であったのでしょう。

階段にさしかかると、決まって「いち段使う毎に3秒、寿命が延びるんでございますって。わたくしは、階段で参ります」と仰り、しゃきしゃき登ってゆかれる。 その3秒を幾度も紡いで、今日も生きていて下さるのだと。

あの夏を聞いた者には責任がうまれます。抱きとめた言葉を、涙をどこへ繋げてゆけばよいのか。闇の中に置かれようと、考えることを止めてはならないのです。

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